コーヒードリッパーの種類・歴史・使い方・・・紙フィルター編(メリタ、カリタ、コーノ、松屋)

コーヒードリッパーの種類・歴史・使い方・・・紙フィルター編(メリタ、カリタ、コーノ、松屋)

コーヒードリッパーの種類・歴史・使い方・・・紙フィルター編(メリタ、カリタ、コーノ、松屋)

お茶は点てる。コーヒーは淹れる。

ユニフレーム(UNIFLAME) コーヒーバネット大 コーヒーは「入れる」「淹れる」「落とす」「点てる[たてる]」などと言われます。
この中で「落とす」は主にプロの方たちがお店で使われているようです。
こだわっているお店では「点てる」とも言われています。
私たちは一般に「コーヒーでも淹れましょうか?」などと使用していますね。
この「コーヒーを淹れる」方法は多種多様あり、その多くは日本に伝えられ、それぞれの愛好者が存在します。一般に知られている淹れ方と言えば、

  • ネルドリップ方式
  • 紙フィルター方式(メリタ式カリタ式コーノ式、松屋式)
  • サイフォン方式(パイレックス製の耐熱ガラスが普及、ドイツorフランス)
  • パーコレーター方式(フランス)
  • 水出し/ダッチコーヒー(オランダ)
  • エスプレッソ方式(イタリアorフランス)
  • プレス(イギリス)
などが有名ですね。

この中でコーヒー専門店でもっとも多く取り入れられているのが「サイフォン方式」でしょうか。理由は、「一番おいしく淹れられるから」ではなく、「一番おいしそうに見せられる」からのようです。嗜好品であるコーヒーは雰囲気も味の内ですから。
多くのプロはネルドリップで淹れるのが一番おいしいことを知っていますが、以下の理由からか採用しているお店は少ないようです。
  • 一人分をおいしく淹れにくい
  • フィルターの洗浄・維持・保存が面倒
  • 一回淹れ終えるまで油断ができず、離れることもできない
その点、サイフォン式は沸騰後かき混ぜてしばらく放置するだけですから簡単です。「水出しコーヒー」に至っては一度セットして放置しておけばその内できあがります。しかも、お店のインテリアにもなるということで採用されているお店も多いようです。ただその多くは「アイスコーヒー(冷コー)」用に使われています。低温抽出のため抽出される味・香りに違いがでます。
しかし、私たちの家庭では場所をとって邪魔になってしまいますし、大きいため手入れも大変そうです。


私が若い時分、コーヒー店を散策していた時期、良く通ったコーヒー店のひとつに一杯分ずつネルドリップで淹れてくれてたお店がありました(博多の春吉)。フレンチローストなのにスッキリした苦味の味わえるコーヒーだったと記憶しています。
30年以上も前のことで店名は忘れてしまいましたが・・・。今はもうないでしょうね?

cup 紙フィルター式ドリップ

ネルドリップの良さを残しながら、手入れの面倒を省いたものが「紙フィルター」(メリタ式・カリタ式)です。
使い捨てで、安価なので多くのコーヒーメーカーに採用さてれいます。
又、機械を使わずに手でコーヒーを淹れる方の多くはこの方式を採用されているようです。コーヒー専門店でもこのメリタ方式を採用されていることがあります。

しかし、ネルドリップと同じで、一杯分をおいしく入れるのは難しい方法と言えます。一杯分ですとコーヒー豆の量が少なく、十分な蒸らし効果が期待できないからです。
又、稀に保存方法が悪く紙の臭いが出る場合がありますので、一旦湯通しした後に豆を入れ、抽出すると良いでしょう。

メリタ式ドリッパーメリタ式は1908年、ドイツのメリタ・ベンツ(Melitta Bentz)夫人が考案したペーパードリップに始まるそうです。メリタの歴史は、コーヒー抽出の歴史そのものと言われます。(Melitta USA)
それまで、金属の網などで濾していたため、コーヒー豆が混入して上手にコーヒーを淹れずらかったそうです。

このメリタに良く似ているのがカリタ。混同されている方も多いようですが違うんですね、これが。
カリタは1959年7月25日設立の日本の会社。真似の得意な日本人がメリタを参考に改良?したのがカリタのようです。
メリタのロゴ カリタのロゴどうです? ロゴまでよく似ていると思いませんか?

抽出穴が1つ穴の「メリタ式」、3つ穴の「カリタ式」、そして円錐型のコーノ式と「ハリオ式」

メリタ式フィルター カリタ式フィルター コーノ式フィルター ハリオ型フィルター
カリタ式ドリッパーは抽出液を出す穴を3ヶ所に変更することでメリタ式とは違う抽出条件を図ったようです。
メリタとカリタ、淹れ比べてみれば分かりますが、抽出される時間が違います。
カリタはさらっと淹れる、メリタはじっくり淹れるって感じでしょうか。
基本となる淹れ方も違っています。
メリタ式抽出法 : 珈琲・湯量を正確に計り、一気に湯を全てドリッパーに注いで珈琲液が落ちるのを待つ
カリタ式抽出法 : 珈琲・湯量を正確に計り、数度に分けてお湯を注ぐ。

ネルドリップと松屋式ドリッペー

ネルドリップに限りなく近づけたドリッパーが見つかりました。それが上記の円錐型コーヒードリッッパー
その特徴は、
  • ネルドリップと同じ一ヶ所抽出
  • 枠が針金のため蒸らし効果がある
  • 円錐形フィルター
コーノ式フィルター

cup 紙フィルターを使用する際の注意

  • ドリッパーとフィルターのサイズを合わせる
    ペーパーフィルターには大きさが数種類販売されています。当然ですが、ドリッパーとフィルターのサイズをあわせた方がより確実においしく淹れることができます。



  • フィルターの底の部分を折り返す
    折ることで、フィルターとドリッパーを均一に密着させることができるようになります。
    フィルターの製造技術が進歩したお陰で底がはがれてコーヒー豆がコーヒーの中に入ってしまうようなことは殆どなくなりました。
    しかし、貴重なコーヒー豆が手に入って淹れてみたら豆が混じって台無し! なんてことにならないよう日ごろから折り目を入れる習慣をつけておくと良いでしょう。
    因みに、フィルターの接合部分のギザギザはコーヒーの味を損なう「糊」を使わないで接着させるための工夫です。右のイメージを参考に。

  • 最後に底の両側を摘んで底に面を作るようにすることでドリッパーとの密着性を均一にするとベスト。
    円錐形は一度折り!

  • フィルターをドリッパーに全体にきれいに広げる。(これ、意外と大切な作業です。)
  • 豆を入れる前にフィルターをお湯で湿らす。(?)
    紙の臭いを洗い流すのと、ドリッパーの温度を上げ、抽出後のコーヒーの温度を下げない意味もあります。
    しかし、昨今の紙フィルターは紙質が良くなっているので、ドリッパーが陶器の時以外は不要でしょう。
  • ドリッパーは使用後なるべく早く洗浄する。その際、洗剤の荒い残しをないよう注意する。

    *ネルドリッパーは良く洗い、水につけて、冷蔵庫へ。
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